2017年8月29日火曜日

幻庵

幻庵」百田尚樹。江戸時代の碁打ち井上幻庵因碩の生涯を描いた物語。昔の碁打ちは命がけで対局に臨んだとは聞いていましたが、いまいちピンと来ていなかった。本因坊秀策との耳赤の一局などが有名で、古碁を並べたことはありましたが、歴史的背景や他の家元との人間関係などがイメージできてくると断然面白くなりました。碁譜を並べ替えしたくなる作品です。本因坊元丈、中野知得(安井仙知)、本因坊丈和、本因坊秀和など周囲の人物も雰囲気たっぷりに書かれており、皆魅力的な碁打ちだったのだと感じました。